要「…兄貴に対して作り笑顔向けてたから」
そう言った瞬間、さくらは目を見開いて驚いた。
さ「…要ってやっぱり凄いね」
要「お前の事に関してはな」
さ「…ありがとう。私はね、あの人が嫌い。ううん、憎いの。なのに…………歯向かえないの」
さくらは自分のスカートをキュッと掴む。
さ「それから…両親他界は嘘。お母さんは…本当に他界してるけど」
母親は他界してるのか…
要「じゃあ父親は?…離婚?」
さ「…書類の上での父親は、どっかで生きてる。でも、私はあんな奴父親だなんて思ってない。初基だって…兄じゃない」
要「さくら」
自然に体が動き、さくらの隣に座り抱き締めた。
さ「!!」
まただ…また体をびくつかせた。
要「さくら…」
明らかに様子がおかしいと思った俺は、試しにキスをしようとした。
さ「やっ!!」
案の定、顔を背けたさくら。
俺を押し退けて。
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- 2009/07/20(月) 19:22:17|
- 恋は雨とともに 第61話~第70話 第62話|
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