父「まぁまぁ立ち話もなんですから…どうぞあがって下さい」
兄貴らしき男がまずあがり、次にさくらを通そうとした父さんを先に行かせた。
玄関にはさくらと俺が残された。
でもずっと下を向いたままのさくら。
要「怪我…大丈夫?」
おでこに貼ってあるガーゼをそっと触れる。
途端、さくらは体をビクつかせた。
さ「あ…ごめんなさい…怪我は大丈夫…要は?」
要「お前何か顔色悪くない?」
さ「………」
初「さくら!」
居間からさくらを呼ぶ声に、またビクッと体を硬直させた…かと思うとすぐに居間へと走って行った。
要「…さくら…?」
とりあえず俺も居間に向かう。
父「じゃあ…お前のせいじゃないか!この馬鹿息子!」
何でこうなったか…事情を兄と名乗る男と父さんに全て話して、父さんから当然の怒りを受けた俺。
初「こないださくらが虐めを受けていると連絡が入ったと思ったら、今度は怪我…どういう事かと思ったら…さくら、良く頑張ったな」
男が話しかけると、さくらは笑って頷いた。
俺はこの時、さくらの異変に気付いた。
初「しかし…さくらに彼氏がいるとは驚きました。しかも、こんな素敵な」
父「いやいや!さくらちゃん本当に可愛くて、うちの役立たずなんかに勿体無い…」
役立たず…ね。
全くだ。
PR
- 2009/07/20(月) 19:21:21|
- 恋は雨とともに 第61話~第70話 第62話|
-
トラックバック(-) |
-
コメント(-)