貴「じゃあ俺は帰るけど…要君見送ってくれる?」
貴久が俺にいきなり抱きついてきた。
要「抱きつくな!見送ってやるから離れろって…!」
そんなやりとりを見ていたさくらが少し笑った。
家に来て初めての笑顔。
貴「さくらちゃん、お大事にね」
さ「ありがとうございます」
貴「あ、学校抜ける時玲菜ちゃんに会ったよ。さくらちゃんの携帯繋がらないって心配してたけど…電池切れ?」
さ「あ…電源落としてたんだった。……要…ちょっと電話していい?」
要「帝、家に呼べよ。本田も一緒に」
さ「いいの…?」
要「早く電話しろ」
そう言って俺は、貴久と玄関に向かった。
貴「さくらちゃん…何かやつれてたけど」
要「ちょっと‥な…」
貴「要は何で元気無いの?」
要「………何で俺は無力なんだろうなって思ってさ…」
貴「無力ってわかった時こそ、仲間に頼るんじゃないの?」
要「…そうだな…やっぱお前には敵わねぇなぁ…」
貴「あらやだ。要君が素直だわ…槍が降ってくる前に帰ろっと」
俺をそうやって元気付け、貴久は帰って行った。
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- 2009/07/20(月) 19:24:41|
- 恋は雨とともに 第61話~第70話 第62話|
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