要「…だから、お前なら…。付き合ったって噂も流れてたし…」
さ「付き合ってない!設楽は…他に好きな子がいるのに、私にした事を申し訳ないって思って…ずっと一緒にいてくれてただけなの」
要「…設楽…お前…この状況でまだ言ってないのか?」
要が凄く驚いた顏をして、設楽を見つめてる。
…何で?
碧「…さくらが好きなのは、あなたですから。媚薬を飲まされた時も、ずっと“要”って名前を呼んでました」
さ・要「え?」
私…要の名前…覚えてないよ。
碧「さくら…騙しててごめん。実はね…」
さ「…何?改まって…」
私を真剣な顏で見つめ、設楽は言った。
碧「俺…さくらを抱いてないんだ」
さ・要「えっ…?」
碧「…本当に辛かったけど、さくらが一度媚薬を断った時に割ったグラスが見えて、腕を切ったんだ」
さ「え!?」
碧「見えない所じゃないと、アイツらにばれちゃうし。切って媚薬の効果が少し薄れて…
でも、アイツらには…俺が抱いたって事にしないとマズイと思った」
…ちょっと待って…頭が働かない…。
要「なるほどね…抱いて無い事が分かったら、菫はきっとトキって男に抱かせただろうな」
碧「はい。だから切った血でシーツを汚し…胸元に沢山、キスマークを付けました」
さ「ちょっと待って…じゃあ…私は抱かれてないの?」
碧「うん…騙しててごめん。…さくらは嘘が下手そうだったから、さくらの事も騙さなきゃさくらからアイツらにばれると思ったんだ。
でも、俺の嘘によってさくらを傷付けた事は事実だから…だからあの時も謝ったんだ」
さ「…じゃあ私…要を裏切ってないんだ…」
嬉しくて…涙が溢れた。
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- 2009/07/20(月) 21:40:54|
- 恋は雨とともに 第81話~第90話 第86話|
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