そうして準備室に来た私達。
貴「とりあえず…何でこうなったか聞かせてくれないかな」
優しい口調の貴久先輩に、沙希は冷たい言葉で返答した。
沙「この女に聞いて下さいよ」
貴「…えと…君は菫ちゃん…だよね?」
菫「…」
“菫ちゃん”
貴久先輩も彼女を知ってるんだ。
さ「あなた…王華だったのね…」
菫「…」
沙「同じクラスだよ私。体育祭のバスケの練習の時一緒にいたの…覚えてない?さくらに取って貰ったボールを受け取ったんだけど」
さ「バスケの練習……あっ」
確かに…沙希のクラスのボールが転がってきて、私が投げたら可愛い女の子が取った…そしたら遠藤にボールぶつけられて…
さ「言われてみたら…確かに…高見沢さんだったかも…」
沙「アンタがさくらに何したか、要先輩の前で言いなさいよ!!」
沙希が怒鳴ると、高見沢さんは笑い出した。
菫「あははははっ。言っていいの?私が喋ったら…困るのは誰かしら?」
私を見て笑う彼女の表情は…昨日の事を思い出させた。
さ「…ぁ…」
身体が震え出した。
玲「アンタって…卑怯な人ね」
貴「ストーップ!」
これ以上険悪なムードにならない様になのか、貴久先輩が会話を止めた。
沙「…」
菫「…」
貴「女の子達だけで話してないで、分かる様に言ってくれないかな?」
玲「…」
貴「一応生徒会として、生徒が揉めてたら止める義務がある。だから、喧嘩しないでとりあえず落ち着いて…ねぇ要?」
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- 2009/07/20(月) 21:23:07|
- 恋は雨とともに 第71話~第80話 第80話|
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