それからすぐ、先生達がきて斎藤先輩は連れて行かれた。
陽「私は…要が好きなの…要が…」
そう呟きながら覇気を無くした斎藤先輩は、虚ろな目をしていた。
那「東堂さん!…桐生君!」
私の担任と言う事で、松本先生も呼ばれたらしい。
さ「松本先……要?」
私を抱き締めていた要が、重くなった。
さ「要?」
呼びかけても返事は無く、そのまま私に倒れてきた。
那「桐生君!!…東堂さんも出血してるじゃないのっ」
さ「先生っ…要が…!!」
那「ちょっと見せて!
……血が流れ過ぎてるんだわ…救急車より、私の車で運んだ方が早いわね」
松本先生が意識の無い要を担ごうとした時、充っちが来て要を引き受けてくれた。
充「病院、俺も付いてきます」
那「お願いします」
要や私が血だらけになって先生の車に乗り込んだため、段々と生徒や父兄も気付き始め、付近は一時騒然とした。
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- 2009/07/20(月) 17:22:10|
- 恋は雨とともに 第51話~第60話 第60話|
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