さ「あの…私」
渚「今日はね。渡すものがあるんだー」
渡すもの…?
渚先輩は、戸惑う私を余所に会室のドアを開けた。
さ「…あれ?」
要がいると思っていた会室の中には、誰もいなかった。
渚「皆出払ってるの。煙草の見回り組と、準備室で作業組。私はさくらちんを探す組ぃ」
さ「…」
そうなんだ。…良かった。
渚「じゃーん!」
さ「?」
渚先輩が私に見せたのは、束になった冊子だった。
渚「これ、愛の別荘合宿の時の詳細。去年のだけどね。まだ今年の出来てないんだ。でも、大体内容同じだから」
さ「あの私が参加するのは」
渚「もう決定事項だよ?1番後ろに持ち物リストあるから」
さ「…でも」
渚「要なんてかなり喜んでたよ」
要…
夏休みの間…私も一緒にいたい。
ねぇ要。
要以外の人とキスした私を許してくれる?
話したら…嫌いにならない?
渚「あ、それから、親に今のうちに話しといてね。7月下旬頃…夏休み入ってすぐに合宿だからさ」
さ「本当に私も参加して良いんでしょうか」
渚「だってさくらちんも仲間だもん。英士も美夏誘うって言ってたし」
美夏先輩も…愛の言う通りだ。でも美夏先輩もいるならまだ1人じゃないし、生徒会の仕事中も気まずくないかも。
???「またアイツは!」
さ「?」
廊下から声が聞こえてきた。
振り向きドアを見ていると、みちる先輩が入ってくる。
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- 2009/07/20(月) 22:21:12|
- 恋は雨とともに 第91話~第100話 第96話|
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