み「英士は悪くないんだ。私を慰めるために…抱きしめてくれた。だから、英士の事を変な風に見ないで欲しい」
さ「…それ、美夏先輩には…?」
み「英士が、俺から話すからって。今の私が何を言っても、美夏の耳には届かないからな」
確かに…
抱きしめられてたみちる先輩から、何を言われても困るよね。
抱きしめていた英士先輩が、ちゃんと美夏先輩に話さなきゃ…
美夏先輩…大丈夫かな。
み「あの後…」
さ「…?」
み「貴久は…どうしてた?」
貴久先輩?あの後は…
さ「動揺…してる様に見えました。みちる先輩に、貴之って呼ばれて」
み「…そうか」
みちる先輩は窓をゆっくり閉めた。
でも、まだ私に背を向けたまま。
み「貴久が…処女を抱かないのは知っているか?」
さ「え?」
そう聞かれ、
《あはは!いいなぁその反応。俺処女の子は抱けないからなぁ》
という貴久先輩の言葉を思い出した。
さ「あ…はい。前に貴久先輩から聞きました」
み「貴久は怖いんだ…」
さ「怖い?」
貴「みちる」
さ「え?」
振り向くと、貴久先輩が教室のドアにいた。
さ「…貴久先輩」
私は驚いて立ち上がった後、そう呟いた。
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- 2009/07/20(月) 22:36:46|
- 恋は雨とともに 第91話~第100話 第100話|
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