ドアを開けると、設楽と要は向かい合って座っていた。
碧「さくら…おいで」
どっちに座ろうか迷っていた私を、設楽がさりげなく気遣ってくれた。
目の前に要がいるのに…やっぱり見れない。
碧「副会長は誰が好きなんですか?」
私が座り終わるのを見て、設楽がそう切り出した。
設楽の声が厳しい…。少し怖くも感じる。
要「…」
暫く設楽を見る要。設楽も要を見てる。
要「…さくら」
さ「!」
いきなり名前を呼ばれ、思わず背筋が伸びる。
要「…俺の話を聞いてくれないか?」
さ「…」
碧「さくら」
背中をポンと軽く設楽が叩いてくれた。
設楽を見た私は、小さく頷き決意する。
さ「…要が…話してくれるなら。私、聞きたいよ。椿さんの事…」
要の顏を…目を見てお願いした。要も、私の目を少し見てから頷いた。
要「…許嫁がいる事は事実だ」
そう言って要は、話を始めた。
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- 2009/07/20(月) 21:39:55|
- 恋は雨とともに 第81話~第90話 第86話|
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