お互い重い体を、ゆっくりと…引きずる様に倉庫を出た。
外はもう真っ暗で、トキに連れてこられた道も見当たらず、ここがどこなのか全く分からないまま2人で歩いた。
碧「あ…」
さ「…?」
碧「ここ俺の家の近くだ」
さ「ほんと?」
設楽は家の近くの公園で、トキに拉致られたって話をしてくれた。
だからかな。林を出て少し歩いたら設楽が知ってる道にでたのは。
設楽は寮まで送ると言ってくれた。
でも、私はその申し出を断った。
さ「帰りたくない…」
碧「…そっか。そうだよね…あの流れなら副会長、寮にいそうだし」
そう…
何回も震える私の携帯。
要と、玲菜からの着信。
でも、今の私は玲菜にすら連絡したく無かった。
碧「家…くる?」
さ「え?」
碧「大丈夫、普通に親いるから」
さ「…でも…甘えるわけには…あ!」
設楽が私の腕を掴み歩き始めた。
そして、結局設楽の家にお邪魔してしまった。
ご両親は設楽の彼女と誤解したみたいだけど、今の私達にはその方が都合が良くて、2人でホッとため息をつく。
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- 2009/07/20(月) 21:16:44|
- 恋は雨とともに 第71話~第80話 第77話|
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