…悲しくて仕方なかったお母さんの命日。いつまでも雨が降り続いた。
悲しみや暗い気持ちしか抱けなかった…
雨という存在―…。
雨が降る度、雨を見る度気持ちは沈んでた。
要「雨は…俺達の中で大きい存在だな」
さ「うん。とても…とっても大きい」
なのに…その雨を嬉しく感じるだなんて。
要「さくら…今度、お母さんのお墓参りに行ってもいいか?」
さ「え?」
いきなりの申し出に、私はびっくりして目を見開いた。
要「きちんと挨拶しておきたいんだ」
さ「…要…」
要「駄目か?」
涙が込み上げてきた私は、何にも言えなくて…思いっきり首を横に振り、要に抱き着いた。
さ「……ぁりがとっ…要」
要「俺が行きたいんだよ」
頭を優しく撫でてくれる要の手が、凄く心地良くて安心出来た。
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- 2009/07/20(月) 22:09:37|
- 恋は雨とともに 第91話~第100話 第93話|
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